アヤネ、俺は嬉しいぞ!

アカデミー国分寺

木曜日にアヤネが来ました。私がノアに初めて来て、アカデミーを見学した時からいた元生徒です。その時は戸田コーチが教えていました。今は戸田コーチもおらず、時の流れを感じます。で、ひとりの母親がいたので自己紹介して話していた時、「お子さんはどの子ですか?」の問に「あの子です!」と指をさしてくれた子を私が見て「あーあの男の子ですか!」的なことを言ったら(詳しくは忘れました!)、「いえ、うちの子女の子です…」、「あーそれは失礼しました!ハッハッハ!」から始まりました!

物事をキチッとやる子でした。用具の出し入れなど率先して、そしてちゃんとやってくれます。また人への気遣い、面倒を見ることもよく出来ます。とても良い子でしたが、そのキチッとの性分が自分のテニスには裏目に出る。そんなに神経質にならなくても!と思うくらい固くなる。いつも見ていて息が詰まりそうでした。学業も本当のところは分かりませんが、思うに勉強する計画をキッチリ立てて後は安心してしまう。やっても能率の悪いやり方になってしまう感じだったのでしょう。高校受験は志望校(普通のレベル)に落ちてしまいました。(あえて彼女の不名誉なことを書いたのはこの後に繋げるためです。)
高校入学と共に、もう少し気楽にテニスが出来る環境へ、ということで、学校の部活だけにさせました。でも毎年あの子供達の忘年会には顔を出してくれますし、ハロウィンも見に来てくれてます。ある時母親から言われたことですが、アヤネは高校に行って変わったそうです。以前と違って見ていて気持ち悪くなるくらい勉強するようになったのだと。どうしたんでしょう?と聞くと、良い大学に受かって私に報告するんだと言っていたそうです。「あのアホ、カッコつけやがって!」と言って後ろを向いて涙が出たのを隠した私!

そして数年後の木曜日、ノアに来て私の知らない内にちび達の中に混ざって、こっちを見て笑ってる!アヤネでした。「指定校推薦で○○大学(偏差値60以上ある!)に受かったから報告に来た!」と言ってくれました。本人の高校と偏差値の差が20くらいあると思います。私は思わずハグして「いつもお前は人のことは良く気が付いていい奴だっただけど、自分のことは空回りばっかだったから可哀想だった。でもやっと自分のことにも頑張れるようになったんだな!よくやった!俺は本当に嬉しいぞ!報告に来てくれて有り難う!」と言ったら、「コラ泣かすな!」と奴らしい言葉で返して来ました。

いい加減な奴(親の責任)は放っておいて、頑張っている者は不器用でも精神的成長、タイミング、出会いなどのきっかけで必ず力を発揮するものです。ただその可能性を永眠させてしまうのがレッテルを張ることです。これを我々は気を付けなければなりません。大人はいいですけど、子供は変幻しますから。

さて話は変わって今日の話。ナッチャンが来たいというので、途中台風のように風が強く、大粒の雨が降る中、ずぶ濡れになりながら練習しました。気が狂っているのか我々は!ナッチャンはいつも大事な試合がある前にフォアがダメ、何がダメと言ってノアに来ます。どうやら前に私が泣かせてしまったことはもう忘れたようです!それから私が言わなくても、どうやれば良いかをすぐ思い出して直ります。だから別に私は必要アリマセーン!

でもそのことで、いつも自分の役割を再確認します。私はコーチ、ティーチャーではありません。私はもちろんティーチングをして、でもそれに終わらず、子供達が育ちやすい環境を整えます。システム、ルール、思想、仲間、練習メニュー、親との関わりなどなどです。つまり私でではなくて、私が作ったこのノアアカデミー国分寺で子供達は育つのです。

当初の予定として、本当は忘年会のことを書く予定でしたが、あまりに嬉しくて!人それぞれ違うのですから、私はテニスの戦績だけを成果とは考えません。強いて言えばノアにいて良かったと思ってもらえることでしょうか。それ以上のところではノア(テニス)を通じて培った力で、何か自分なりのものを形に出来ることでしょう。

あー眠い…  ではまた!

 

 

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