何とも嬉しい再会

アカデミー国分寺

昨日、小学生の部を終え、中高生には練習時の必要事項を伝達するだけで、後はサボって出かけてしまいました。
というのも、実は私がアメリカのアカデミーで働いていたときの生徒が来日しており、どうしても会いたい(私も!)と言うので、生徒を放ったらかして出かけて行ったのです。
本当は仕事の合間に国分寺まで、彼女に会いに来てもらおうと思ったのですが、如何せん日本の交通事情は知っていると便利ですが、知らない人には複雑です。
結局浅草まで出向くことになってしまいました。
彼女との出会いは、なかなか大変なものでした。ボスからブルックが上手くアカデミーに馴染めていない、誰か面倒を見てくれないか?とスタッフミーティングのときに話があり、私が自分がやると申し出て、彼女との付き合いが始まりました。
最初に彼女を見て思ったのが、まず笑顔がない、人のことをけん制している、そして否定的であることでした。
わざわざ親元を離れて来て頑張っているのですから、何とかしてあげたい。ボスに出来るだけ私とやらせてくれと頼みました。彼女は通信教育を受けていたので、朝2時間、日中3時間をしばらくの間、一緒にやったのです。
とにかく心がけたのは、自分の立場を上におかないこと。友達感覚で、俺がテニス教えるから、お前は俺に英語を教えろ!です。別に喋れないわけではないのですが、発音が複雑! ”ア”だけにしても色々ある!そしてほとんどの聞き分けが出来ない!だから私の方が結構助かりました!
そして皆さん知っての通り、私はつまらない冗談ばかり言う。雰囲気が緩み、構える必要がないことが分かってくると、次第に笑顔が出て来ました。そして私の言うことを受け入れる余裕も出て来ました。
そこからが本番。私の詐欺師にでもなれるような巧みな話術による(?)人生論、協調性とは、物事の捉え方などなど偉そうに伝えさせてもらいました!
人の中身が良くなれば勿論テニスにも好影響を及ぼします。普通の人として皆と上手くやって行けるようになった彼女は、かなり上手くなりました。
その彼女は大学に行って薬学部に入り、その後看護学部に移り卒業し、アフリカに渡り貧困の人々の役に立つようなことを、最初はボランティアとして、現在は会社を立ち上げ16人のスタッフを抱え、寄付を募ったり、イベントを催して基金を作ったり、仕事を教えたり、学校を建てたりしています。
人に敵対意識を持っていた彼女が、今は人の為に仕事をしているのは本当に嬉しく思います。
変な(?)居酒屋があり、ここがいい!と言うので、そこで喋ったり、食べたり、飲んだりと、とても楽しい時間を過ごしました。”私、とても楽しく、充実した人生を送っている。それはケンジのお陰よ!” と言ってくれ、彼女は(私も)涙ぐんでハグをして別れました。もう余程のことが起きないと、テニスを離れた彼女に会うことはないでしょう。
結構真剣に向かい合った彼女が、今力強く歩んでいることを、会って知れたことは本当に良かったです。
ブルック.jpg

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