先日 「肩が痛い!でも次の試合出たいけど、どうしよう?」 と連絡がありました。
関東中学生大会、その前の試合で肩に炎症を起こしています。トレーナー、医者からは出ない方がいいと言われたそうです。なのに私への電話、実は出たい。彼女も含めて皆その次の毎トーで頑張らせたいと思っているようです。私はその逆で、毎トーで十分に戦えるほど治るのは無理だと思うので、彼女の言っていたそのグレードの低い試合で (4c) 勝って自信を付けたい、を尊重する方が収穫は大きいと判断しました。ここで悪化させてもその後休めばいい。不利な条件をどのように工夫する、もしくは一本に集中する力を強化するといったことを学ぶのにはいい機会です。でも完全に賛成せず幾つかの話をして、自分の判断に責任を持つということを学ばせるために彼女自身に選択させました。これはこれから様々な人が良かれと思って色々なことを言ってくれるでしょうが、それに惑わされたり流されたりせず、自分自身の問題として状況を判断して一番自分に合った、そしてその結果をしっかり受け入れられるような決断ができるようになって欲しいと思ったからです。
ダブルスも出るかどうかということがあったので、私がTTCに務めていたときのことを話しました。
「ある選手が関東ジュニアを取って全日本ジュニアに挑んだ時に、練習中足首を捻挫した。でも彼女は練習を辞めたくなかったので私に言わなかった。試合期間中にそれが発覚し、彼女はダブルスを辞退してシングルスにかけたいと言った。私は彼女の人間性のことがあったからだと思うが、それはパートナーに失礼だ。どちらもやれと言った。結局足がパンパンに腫れ上がり、シングルスも関東決勝で破った選手に負ける。彼女の調子やドローから言って全日本も取れたかもしれなかった。選手としてシングルスにかけさせて上を狙うのも、人としてシングルスに出るからには2人で獲得したダブルスも、しっかりやらなければということのどちらも正しいと思う。ただ未だに悔いることとして、この判断に対して、それで良かったと完全に思えないこと、と。」
結局シングルスとダブルス両方に出て、どちらも優勝しました。連日の連絡から言って出た甲斐はあったようです。いつもがいつも、万全な条件でやれるはずはないので、「じゃあ使えるものを使ってどうするか」 を少しは学べたようです。もちろんそのことは彼女自身も課題に思っている戦術にもつながる能力です。でもやはり嬉しいのは、もうそのグレードの試合は当たり前に勝てるようになって来たことです。
昨年の夏、今一つうまく行かない自分がいて、フラッとオーストラリアに行って、そこで私の昔の生徒に出会い、私を紹介される。体験レッスン、プライベートレッスンの後スタートするはずが 「体ができていない!」 と私に待ったをかけられ、結局年末にレッスンと並行して体づくりに励むことを条件にスタート。
技術系はすぐにモノにし始めたが、体づくりは逞しくなり過ぎた体型は可愛くないと訳のわからない理由からいい加減。言わないこっちゃない、結局怪我をしている。このお嬢様はこれからも自分に、そして私に世話を焼かせてくれるのでしょう。